イケオジゲーマーの部屋

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【ネタバレ注意】FF16エンティング分析 - これが次のDLCのヒント?

FF16のラストは、明確な表現が避けられており人によって解釈が分かれるような形となっていました。このエンティングについて、私なりの考察をするとともに、もし、DLCがあるとしたらこんな物語では?という考察をしていきます。

今回の記事は、FF16のネタバレが思いっきり含まれますので、ネタバレが嫌な方はここから先は読まないようにお願いします。

 

ネタバレなしのレビューも書いてますので、こちらの記事もよろしくお願いします。

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感動と興奮が待っている!ファイナルファンタジー16の魅力とクリア後の満足度 - イケオジゲーマーの部屋 (ikeogi-gamer.com)


 

FF16のエンディングで象徴的だったのが新たな生命が誕生するシーンが2つ描かれていることです。1つはジョシュアが生まれた時。もう1つはウォールードで助けた婦人の出産です。

物語としてこの2つのシーンは繋がりがあるもので、ジョシュアのフェニックスの能力も踏まえると「転生」を暗示しているのだと思います。

転生について考えると、クライヴとジョシュアの生死が見えてくると思います。


まず、ジョシュアの誕生シーンが描かれたのは、クライヴがアルテマを倒して力を吸収した後、フェニックスの力をクライヴに託して力尽きたジョシュアの遺体の傷をクライヴが託されたフェニックスの力で癒したシーンでした。クライヴはここでジョシュアを転生を祈り、全ての力を振り絞りアルテマの理を破壊したんだと思います。

救済の代償として人間でいられなくなる物語は、古今東西多くありますが、本作もそのような物語の構造になっています。

例えば、イエス・キリストは典型的な例です。キリスト罪から人々を救い出し、新たな世界を示すために十字架に磔られ、自らの命を捧げました。その死と復活を通じてキリストは神聖な存在となり、キリスト教徒たちに永遠の命と救いの道を示しましたが、その新世界において、彼自身は人間として生きることはありませんでした。

アニメの作品としては「機動戦士ガンダム00」も近い構造の物語だと思います。主人公の刹那Fセイエイは「「人と人とが分かり合える世界」を目指して戦い、それは劇場版ガンダム00 の物語で形になりました。しかし、彼は外宇宙から来襲したelsとの対話を行うため人間とは異なる存在となってしまいました。「機動戦士ガンダム00」はこの点以外にも、FF16と物語の構造が類似していると感じる部分があり、その点も興味深いところです。シドの一派の動きはソレスタルビーイングに類似していて、シドはロックオン・ストラトス(ニール)のような存在、みたいな考察をしても面白いかもしれません。

FF16のクライヴは、ヘーゲルの歴史哲学において提唱された概念の「世界精神」の触媒としての英雄の姿を体現しています。「世界精神」が時代の変化のドアをノックしたときに現れ旧体制(アンシャンレジーム)を破壊するのがヘーゲルの歴史哲学で語られる英雄です。英雄は人間を超越して古い世界を破壊しますが、自己が創り出した新世界で生き続けることを拒まれることで英雄としての伝説が後世にも語り継がれます。FF16もこの英雄の物語の構造になっているとすれば、新しい世界でクライヴが生きる場所はないでしょう。残念ながらクライヴの最後のシーンは彼の人間としての死を意味しているというのが私の結論です。

 

クライヴの生死の解釈が分かれるのはこの後のシーンでしょう。

新しい魔法のない世界で火打石をつかって火を起こしている少年はクライヴに似ており、クライヴの子孫ともか解釈ができます。

そして、この本。

魔法があった世界を描がいていると思われる《ファイナルファンタジー》という古い本の著者はジョシュア・ロズフィールドとなっています。単純に考えると、アルテマとの戦いでクライヴとジョシュアが生還したと解釈ができるかもしれません。

 

しかし、クライヴもジョシュアも確かにアルテマとの戦いの末に息絶えたと思います。

では、ここからは、この少年達や本はどういうことかについての考察を述べます。

結論から言うと、少年たちはクライヴの子孫であり、ジルは最後の戦いの時点で既に懐妊していたということだと思います。おそらく、ウォールードでクライヴとジルが交わったときにできた子でしょう。

冒頭で紹介したジョシュアの誕生のシーンはジョシュアの転生の暗示で、クライヴがフェニックスの転生の力を使ったことでジョシュアの魂がジルのお腹の中の子に宿ったのでしょう。

ウォールードでクライヴとガブが助けた婦人の子が生まれた時、ジルはクライヴの死を感じ泣き崩れてしまいます。しかし、朝日が昇り始めて何かを感じたジルの表情は新たな世界での何か救いのようなものを感じた表情をしているように見えました。

これは、自身の体に新たな生命が宿ったことを感じ、ジルが母となった瞬間なのだと思います。この今まさに誕生しようとしている生命にクライヴが転生させたジョシュアの魂が宿ったのでしょう。ラストの少年達は、このジルが生む子の子孫で、ジルは子供にジョシュアと名付けたのだと私は解釈しました。

 

さて、最後に上記の考察が正解だったとした場合のDLCの内容の予測です。

主人公はクライヴとジルの子であるジョシュア少年になると思います。シドのの一派が全てのマザークリスタルを破壊し混乱した世界の中で、ロズフィールド大公家の直系という旧世界の貴種の唯一の末裔であるジョシュアは新世界を統べるものとして期待を集められていたが、ひょんなきっかけから母から聞いていた父の意思を探る冒険に出る、ってな感じの物語になるのかなぁと思います。そして、冒険の果てでクライヴの意思を感じたジョシュアは世界を統治者ではなく真実を追求する冒険者となり、冒険で知った物語を《ファイナルファンタジー》として描き、その物語は彼の子孫によって語り継がれました。

というような物語がDLCで描かれると私は予想しますが、果たしてこの考察が当たっているか否か、FF16がDLCを制作できるところまでしっかり売上が立つとはっきりするでしょう。